働き方改革やコロナ禍の影響によりフリーランスとして働く人は増えています。
「もっと柔軟な働き方がしたい」「もっと自分のスキルで活躍したい」
このような思いからフリーランスになりたいと考える人も多いのではないでしょうか?
フリーランスは、会社に雇用されて働くのではなく、個人のスキルを発揮して社会に貢献できる働き方です。
その一方で、安定した収入が得にくいというデメリットもあり、すべての人におすすめできる働き方とも言えません。
この記事では、フリーランスの働き方のメリット・デメリットをくわしく解説、業務委託契約と雇用契約の違いについても触れています。
自分に合う働き方を見つけるきっかけになれば幸いです!
- フリーランスの働き方
- フリーランスのメリットデメリット
- 業務委託契約とは
フリーランスとは?
フリーランスとは、企業や組織に所属することなく、実店舗を持たず従業員もいない、個人で仕事を受けてサービス(役務)を提供する「一人社長」の働き方です。
そのため、会社や委託された企業からの細かな指示や拘束がなく、好きな時間に好きな場所で働ける、「柔軟さ」がフリーランスの働き方の魅力です。
ところが、フリーランスは自由度が高い働き方である一方、成果が出せないと仕事を失ったり、トラブルへの対処は自分で行うといった責任があります。

会社員は会社と「雇用契約」を結んで働きますが、フリーランスはクライアントと「業務委託契約」を結んで働くことが多いです。
2024年11月1日から施行された「フリーランス・事業者間取引適正化等法(公正取引委員会より)」は、フリーランス(受託側)と事業者(発注者側)間で起こりやすいトラブルを想定して、立場が弱くなりやすいフリーランスを守る法律となっています。
日本では、フリーランスという働き方も選択しやすいように、トラブルを避けるための法律が施行され、環境が改善されてきています。
フリーランスとして働くメリット


ここではフリーランスとして働くメリットをお伝えします。
- 自分の好きなことやスキル・強みが活かせる
- 自由度が高い柔軟な働き方
- 将来的に収入が高くなる可能性がある
自分の好きなことやスキル・強みを活かして働ける
フリーランスは、自分の好きで得意なことやスキルなどの強みを活かして働けます。
会社では、希望する部署に配属されないことや、実際の仕事内容は思っていた業務と違う、といったミスマッチはしばしば起こります。このような状況であっても、会社に求められる業務をこなし、貢献しなければなりません。
フリーランスは、いつ・どこで・どんな仕事を誰とするか、ある程度自分で選べます。



好きなことや強みを活かして働けるため、「仕事が楽しいと実感できる」というのも大きなメリットです。
自由度が高い柔軟な働き方
次に、フリーランスのメリットの一つとして、好きな場所で好きな時間に働けるという自由度の高さがあげられます。
たとえば、「今日は午前中しっかりと働いて、午後からは休もう」「午前中3時間、午後からは4時間働く」というように、仕事量に合わせたスケジュール管理を自分でできます。
時間管理が苦痛だと感じる人もいるかもしれません。しかし、子育てや介護と仕事を両立したい人にとっては、突発的な予定に対応しやすいフリーランスは、適した働き方と言えるでしょう。
参考:介護と仕事の両立はできる?在宅ワークが解決策になる理由【経験者にインタビュー!】


将来的に収入が高くなる可能性がある
フリーランスは、実績を重ねていくことで将来的に収入が高くなる可能性があります。
なぜなら、フリーランスは成果報酬型の働き方だからです。この点が会社員との大きな違いの一つでもあります。会社員の場合、インセンティブなどで収入を上げられるケースもありますが、大抵の場合は大幅な収入アップは見込めません。
フリーランスには上限がなく自分が提供できるものに付加価値がつけばつくほど収入は上がります。



向上心をもって取り組めるかどうかがポイント
定年がない
フリーランスは定年がなく、仕事の依頼があるかぎり働き続けられます。
年齢によって決まる定年退職や収入の減少といったことを気にせずに、仕事がある間は生涯現役でいられます。仕事をするかしないか、その権限を自分で持つことができるのもフリーランスのメリットです。
フリーランスとして働くデメリット
メリットも多いフリーランスですが、自由度が高いゆえのデメリットも存在します。フリーランスとして働くデメリットは次の通りです。
収入が不安定
フリーランスは給与所得と違って、毎月決まった金額が振り込まれるということはありません。自分で仕事を獲得し、役務提供をしないかぎり、収入が得られない不安定さがあります。
継続的な仕事でさえ、クライアントの都合によって打ち切られることも少なくありません。
そのため、毎月安定した収入が必要な人にとっては難しい選択となります。



収入が当面なくても生活していける人や、すでに専門的なスキルがある人におすすめの働き方です
トラブルを自分で対処する必要がある
フリーランスは自由度が高い一方で、クライアントとのトラブルがあった場合に自分で対処しなければなりません。会社員は労働法により守られていますが、フリーランスには適用されないために、トラブルに巻き込まれる可能性もあります。
こういったフリーランスと事業者(クライアント)間でのトラブルからフリーランスを守るための特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律「フリーランス・事業者間取引適正化等法」が2024年11月1日に施行されました。


労働法が適用されない
フリーランスは「労働者」ではないため、労働者を保護する労働法の適用はされません。
労働法とは、「労働基準法」や「労働組合法」「男女雇用機会均等法」などの働くことに関する法律をひとまとめにした呼び名です。
労働法が適用されないということは、つまり、急に仕事がなくなることや不合理な労働条件での契約に対する保障がなく、トラブルが起きたときは自分で対処する必要があるということです。
下請法とは?
フリーランスを保護する法律には下請法があります。下請法では、資本金1,000万円以上の企業から個人に委託された仕事が、公正な契約であるように保護されています。
自分で税金や保険料を納めなければいけない
フリーランスは会社員と違って、自分で税金や社会保険料を納めなくてはなりません。
会社員の場合は、会社が代わりに税金を計算して納付してくれますが、フリーランスはすべて自分で確定申告をして納付します。
フリーランスになると、こういった保険や税金に関する知識も重要になってきます。



自由度の高さが魅力的な一方で、収入面やトラブル、税金に関することも「自己責任」になることは知っておきましょう。
業務委託とは?


業務委託とは、企業や事業者が業務の一部を外部のフリーランス(個人や事業者)に依頼し委託する仕事のことです。仕事を受けた個人が成果物や役務を提供することにより報酬が発生します。
業務委託では、企業と受託する個人が「業務委託契約」を結びます。
業務委託契約は雇用関係ではなく、仕事を受託した人は労働者に当たらず、労働基準法の適用もありません。
そのため仕事を依頼する企業と受注する個人は対等な関係にあり、依頼者が勤務時間の指定や仕事のやり方についての細かな指示はできないことになっています。
業務委託契約は3種類
業務委託契約には、請負・委任・準委任の3つの契約の種類があります。
請負契約
請負契約とは、仕事を受けた人が業務の完成を約束し、依頼者がその仕事の成果に対して報酬を支払う契約です。
仕事を受注した人は、成果物に対しての責任を負う必要があり、完成しない場合は報酬を受け取ることができません。
委任契約
委任契約とは、主に法律行為の代理を依頼するときに結ぶ契約のことです。成果物に対しての報酬ではなく、業務を履行したことに対して報酬が支払われます。
- 医師や弁護士への依頼
- 不動産の仲介
などの契約が該当します。
準委任契約
準委任契約とは、法律以外の業務の依頼をするときに結ぶ契約です。準委任契約も成果物ではなく業務の履行に対して報酬が支払われます。
フリーランスの仕事を探す方法


フリーランスの仕事を受けるには次のような方法があります。
SNSやブログ
Xやインスタグラム、フェイスブックなどのSNSで事業内容や自身の仕事への想い・考え方などを発信すると、広告宣伝ができる営業ツールとして使えます。発信を続けていると、興味を持ったクライアントから声がかかる可能性があるからです。
運営するブログを通して仕事の依頼がくることもあります。仕事に関する内容を発信することで、ブログがその人の実績にもなります。
クラウドソーシングサイト
フリーランスとしての仕事を探すにあたり、最初に登録しておくといいのがクラウドワークス
クラウドソーシングサイトは、仕事を依頼したいクライアントと、仕事を受けたい個人をマッチングしてくれる求人サイトです。企業の求人に応募して仕事を獲得する方法と、自分のスキルを売り出し、クライアントからの依頼を受ける方法があります。
参考:在宅ワークにおすすめの求人サイト11選!タイプ別にサイトの特徴も解説


クラウドワークス




クラウドワークス
公式サイト:クラウドワークス
こちらの記事でクラウドワークスについて詳しく解説しています!


ランサーズ


ランサーズは、日本初・日本最大級のクラウドソーシングサイトです。Webに関連する仕事から、リモートでのバックオフィス業務、ロゴ作成やチラシデザインなどのデザインの仕事、動画制作、写真撮影など多種多様な仕事が依頼されています。
公式サイト:ランサーズ
ランサーズについて紹介しています!


ココナラ




ココナラ
公式サイト:ココナラ
ココナラについて紹介しています


こちらの記事でクラウドソーシングサイトそれぞれの特徴を比較!


フリーランスに関するよくある質問
ここでは、フリーランスに関するよくある質問をまとめました。
フリーランスで月収20万円の手取りはいくら?
フリーランスで月収20万円の売上であれば、手取り金額は約14〜15万円になります。税金や社会保険料が差し引かれることが原因で、実際の手取り金額は少なくなります。
手取り金額で20万円を得るためには、月収27万円〜28万円の売上が必要です。
フリーランスは開業届を出さなくても働ける?
開業届をすぐに出さなくてもフリーランスとして働けます。ただし、開業届を出していない場合、確定申告で青色申告ができず節税効果が得られません。
ほかにも、ビジネス用の口座開設が難しい、公的支援の対象外となることなどのデメリットがあります。
40歳からフリーランスになれる?
40歳からフリーランスになることはできます。むしろフリーランスは45〜49歳が最も多く、続いて50〜54歳となっています。(総務省統計)
まとめ
フリーランスは、自由度が高い働き方である一方で、自己責任なことも多い働き方です。
自分がどのぐらいのリスクを取ることができるのかを考えて選択する必要があります。
たとえば、
- 当面の収入が低くても(なくても)生活には困らない
- すでに稼げる専門的なスキルがある
といった人にはおすすめの働き方です。
メリットとデメリットを把握したうえで、自分に合った働き方が選べるといいですね!
参考:40代女性が副業をはじめるならこの仕事!おすすめの在宅ワーク7選

